育児etc.雑記

【書評・感想】子どもへのまなざし/佐々木正美著

おすすめの育児本・子どもへのまなざし

子どもに関わる人はもちろんすべての現代人に読んで欲しい名著
『子どもへのまなざし』


とある育児サイトにて『育児に関わる人必読の本』として紹介されていた佐々木正美さん著の”子どもへのまなざし”を読みました。

佐々木正美先生は児童精神科医の先生であり、1935年に生まれ2017年に亡くなるまでたくさんの子どもたちと関わり合い、治療・研究・臨床・療養・講演・執筆活動などを通じ、子どものため社会のために尽くされた方です。

この”子どもへのまなざし”は子育て、育児、保育するしないに関わらず、現代人ならだれもが読んで欲しい・・
そんな素晴らしい名著でした。

この本の中で佐々木先生は乳幼児期の保育者の無償の愛・・条件付きでない愛情をたくさんかけてあげることで子どもがその先、人を信頼できる人間に育つ、とくり返しおっしゃっています。

また、人を信頼できる保育者が関わらなければ子どもの人を信じる力は育たない、つまり保育者が人とコミュニケーションをとれなければ子どもの社会性は育たない、というようなこともおっしゃっています。

そして、子どもを幸せにする親になるためにはまず自分が幸せにならなければならない、人を信じられる人間にならないといけない・・といった現代に子育てをする人に向けたあたたかいメッセージがたくさん伝わってきます。

戦後、貧しい時代からどんどん飽食の時代へ移り変わり、便利になって行く一方で自然は壊され人間の心はどう変わってきたのか・・
希薄になる人間関係、人付き合いのわずらわしさを避け気ままに暮らしたいという人が本当に増えました。

フリーランスという働き方の人が増えているのは会社の経済的な不安や将来性を懸念しているというとこも多少はあるでしょうが、人間関係や規則に縛られたくない、自由気ままに好きに生きたい、という面も大きいのではないでしょうか。

現代人は『自分は社会の一員だ』という意識がどんどん薄くなってきているのではないか、と筆者はこの本を通じ考えさせられました。

そしてそういった人たちが実際に自由に気ままに暮らした結果・・本当に幸せになれたのでしょうか。

会社勤めをやめてフリーランスに・・とか働き方の問題だけでなく、義理の両親や隣近所の人とかかわるのは最小限にしよう・問題があったら面倒だしわずらわしい、というような地域の交流や人付き合いをやめた人たちは気楽である一方、孤独を感じている人がとても多いと佐々木先生はおっしゃいます。

そんな孤独な保育者たちに囲まれて乳幼児期を過ごしコミュニケーション能力や社会性が育たなかった子どもたちが年齢を重ねた結果・・
いじめ、不登校、非行、さらには自殺、家族間や親族間での殺人など貧しい時代には起こらなかった社会問題や不幸な事件で溢れてしまった、と。

また、人の幸せには嫉妬し人の不幸を喜ぶ人も増えた、とも。
そしてそれは人間にとって本当に不幸なことだともおっしゃっています。

佐々木先生は時代の流れを汲んだ広い視野で現代社会を見つめ、現代人に警鐘と励ましの声を送っているのです。

新しいスタートのきっかけに・・・


育児の講演会の内容を文字に起こしてまとめたこの本は、1998年に刊行されました。
今年は2021年なのでもう23年も前なんですね。

先の時代を見据える佐々木先生の目は確かであり、そして時代に関わらず人間の幸せについて本当に大切なことがこの本では語られています。

厳しくも愛に溢れたこの本をひとりでも多くの人が手に取り優しさに包まれて欲しい、自分の幸せや他人の幸せについて、社会的な自分のあり方など今一度考えてみてほしいと思いました。


ネットショップへのリンクを貼りましたが買ってくれとは言いません。
図書館で無料で借りられるのです。
是非ご一読ください。
そして共感された方、家族や周りの人たちへ思いやりの心で接してみましょう。
自分の心を喜ばせましょう。

私もここから新しい一歩をはじめていきます。

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